井戸水で洗濯機が「給水エラー」を起こす原因

私の家には、自分で掘った井戸に井戸ポンプを設置しているため、井戸水を使って洗濯をしています。

ただ、井戸水を使って全自動洗濯機で洗濯をしはじめてしばらくしてから、洗濯機が給水エラーになってしまい、動かなくなってしまいました。

他の井戸水が出る蛇口からはいつもどおり井戸水が出ているので、井戸ポンプが壊れてはなさそうなのにどうしてだろう?

そこで今回は、井戸水を使って全自動洗濯機で洗濯する時に良く起こる給水エラーの原因とその対処法についてお話します。

スポンサードリンク





▼おすすめ記事▼


【完全保存版】素人1人でも出来るDIY打ち抜き井戸掘りマニュアル
井戸ポンプが故障?急に井戸水が出なくなる5つの原因とその対処法
井戸水専用の浄水器を買う前に知っておきたい3つのこと
【失敗する前に・・・】井戸水のメリットとデメリットまとめ
井戸水の中のピロリ菌を完全に除去する方法

井戸水で洗濯しようとする時によく出る「給水エラー」

井戸水の配管が終わって、いざ全自動洗濯機で洗濯物を洗おうとすると、「ピー、ピー、ピー」という音と共に「給水エラー」という表示になり、洗濯が途中で「一時停止」状態になります。

このエラー表示は、「スタート」ボタンを2回続けて押すと解除され、その後は先ほどまでの洗濯の続きが再開されます。

私の家の場合、このエラーは毎回出るわけではなく、2回に1回程度の割合で起こるので、よく洗濯機までスタートボタンを押しに行く羽目になってしまっています。

給水エラーの原因は洗濯機の仕様だった

では一体どうして給水エラーが起こるのでしょうか?

給水エラーが表示されるのは、「一定時間内に給水が完了しない場合」ということ。

ということは、洗濯機の中に水が流れ込んでいないことが原因ということになります。

水道管が詰まっているのかと思い、給水ホースを外してみるものの、井戸水は給水ホースから勢い良く流れ出します。

原因が良く分からないので、洗濯機の説明書を読み直してみると、「仕様」の表の「使用水道水圧」という欄に気がつきました。

洗濯機の説明書の使用水道水圧

ここには、「0.03~0.8MPa(30~800kPa)」と書かれています。

あれっと思って井戸ポンプの仕様を確認してみると・・・

PG-203A(National)の仕様

閉回路圧力が140kPaで開回路圧力が240kPaということ。

単純にこの仕様を比較するだけだと、井戸ポンプの吐出圧力(140~240kPa)は洗濯機の水圧仕様(30~800kPa)に対して範囲内にあることがわかります。

ただ、考えなければならないことは井戸ポンプの出口における圧力ではなく、洗濯機の給水口における圧力です。

井戸ポンプから吐出された井戸水は、水道管や蛇口、洗濯機の給水口についているメッシュなど様々な障害物を通過した後、ようやく洗濯機に到達します。

特に井戸水を洗濯機で使う場合、井戸ポンプと洗濯機の間に設置してある砂こし器や洗濯機入口にあるメッシュに細かな砂がつまり、井戸水の水圧を大幅に低下させてしまうことがよくあります。

実際に我が家の洗濯機の給水口のメッシュに砂が詰まってしまった写真がこちら。

洗濯機の給水口に砂が詰まる

井戸水の場合に蛇口から出る砂

詰まっている砂の量としてはほんのわずかなのですが、井戸水の水圧が140kPa程度しかない場合、たったこれだけの砂でも大きな圧力損失(メッシュを井戸水が通貨しずらい状態)になってしまい、洗濯機の給水口直後において仕様の30kPaを下回ってしまいます。

そのため、洗濯機の中に井戸水が入っていかず、給水エラーの規定時間をオーバーして「給水エラー」になっていたことがわかりました。

この症状を改善するためには、定期的に洗濯機のメッシュを掃除するか、井戸ポンプと洗濯機の間に砂こし器を取り付けるか、井戸ポンプをインバータータイプの高吐出水圧対応のものに取り替える必要があります。

洗濯機の給水ポンプで風呂の残り湯を活用

ここまでの話で、定期的な洗濯機のメッシュ清掃や砂こし器の設置、井戸ポンプをインバータータイプに取り替えて、高水圧で洗濯機に井戸水を送り込めば、この「給水エラー」を回避できることは分かりました。

ですが、メッシュを掃除したり、井戸ポンプを取り替えたりするのは手間も費用もかかります。

嫁と相談した結果、我が家では給水ホースは水道に接続し、井戸水で入れているお風呂の残り湯を洗濯に使うことにしました。

井戸水のお風呂の残り湯を洗濯に使う

洗剤を攪拌する時やヒーター乾燥使用時は適正な水圧を確保できる水道を利用(通常の給水口に水道を接続)して「給水エラー」を回避しつつ、井戸水で入れたお風呂の残り湯を使う(ふろ水ホース、通常の給水口とは別)ことで、洗濯で使う水道水を井戸水に置き換えて、水道代を節約する事ができます。

そして、この方法なら、お風呂の残り湯がなくなったときも洗濯機がエラーで止まるのではなく、自動で水道からの給水に切り替えてくれます。

この方法に切り替えたことで驚いたのは、子供の多い我が家で毎日2~3回は洗濯機を回すと、お風呂の残り湯だけじゃ全然たりないということ。

試しに、お風呂を満タン(約300L)に溜めてから洗濯をしてみましたが、洗濯3回目にはお風呂の残り湯がなくなってしまっていました。

最近の洗濯機は節水型だから、水はそんなに使ってないだろうなんて思っていましたが、それはただの思い込みかも知れませんね(笑)

最後に一言

今回は、井戸水で洗濯機が「給水エラー」を起こす原因は洗濯機の仕様にあるということについてお話しました。

井戸水を全自動洗濯機で使う場合は、吐き出し圧力の高いインバーター式の井戸ポンプを購入するか、井戸水を一旦お風呂に溜めて、残り湯を使う要領で洗濯をするようにすれば、給水エラーにならずにうまく洗濯できると思います。

水道水と全く同じように使えないのが井戸水、でもそれが自然と共に生きるとということ。

こんなに色んなことを経験、勉強させてもらえる井戸水に感謝ですね(笑)

それでは!

井戸水の知識
井戸掘り士

当ブログの運営者。夏場に子供たちが思う存分水遊び出来るようにするため、独学DIYで井戸掘りから井戸ポンプ設置を行う。井戸水が出ない、井戸ポンプの故障修理なども経験しながら充実した井戸水ライフを楽しんでいる。

井戸掘り士をフォローする
井戸掘り士
タイトルとURLをコピーしました