DIY打ち抜き井戸の掘り方
ここからは、DIYで打ち抜き井戸を掘る具体的な方法についてお話ししていきます。
【STEP1】井戸を掘る場所を決める
まずは、井戸を掘る場所を決めていきましょう。
井戸を掘る場所を決めるポイントは2つ。
- 井戸掘りの作業性
- 井戸ポンプや井戸の使用用途
1.井戸掘りの作業性(スペース)について
DIYで井戸掘りをする場合、井戸の周りが広く、障害物が少ない必要があります。
なぜなら、DIYで井戸を掘る場合、塩ビパイプを使った井戸掘り道具で井戸を掘って行くのですが、道具の長さが井戸の深さと同じぐらい担ってくるため、道具を井戸に入れたり出したりする時にある程度のスペースが必要になるからです。
こちらが実際の作業風景の動画です。
この時、約6mぐらいの井戸深さですが、塩ビパイプで使った井戸掘り道具も相当長くなっていて、 井戸掘り道具を出したり入れたりするスペースがある程度必要なことがわかると思います。
ですから、DIYで井戸掘りをする場合は、ある程度広いスペースを確保できる場所を選びましょう。
2.井戸ポンプの設置や使用用途に最適な場所
井戸を掘った後、井戸のそばに井戸ポンプを設置します。
もし、井戸水を庭の散水や洗車など屋外だけで使う場合は、このような庭の隅っこに設置する事を考えればよいでしょう。
【STEP2】手掘りスコップなどで1m程度掘り進める
井戸の設置場所が決まったら、まずは手掘りスコップで50×50cmの穴を1mぐらい掘り進めます。
この程度の深さなら大きめスコップで一時間もあれば簡単に掘れますから、ささっとやってしまいましょう。
【STEP3】鞘管の設置
次に、鞘管(さやかん)を穴の底に設置していきます。
鞘管とは、打ち抜き井戸の外周を覆う塩ビパイプ(下図)のことです。
多くの場合、直径75~100mm程度の塩ビパイプ(VU75、VU100)を使います。
鞘管の底部は開放されていて、更に先端の1m部には無数の小さな穴を開けることで、そこから地下水を鞘管の中に導きます。
また、鞘管の底部に継ぎ手を取り付けておくことにより、塩ビパイプと壁面の摩擦を抑えることができます。
こうする事によって、鞘管の内部の土を専用の井戸掘り器で取り出すたびに鞘管の下に空洞が出き、鞘管の上部に土嚢(どのう)などを2~3袋ほど引っ掛けておけば、その重さで自然に鞘管が地面の中に沈み込んで、打ち込まれていきます。
土嚢袋のおもりを使ってもなかなか鞘管が沈んでいかない場合は、十分に鞘管の下の土を井戸掘り機で取り除いてから土嚢袋は引っ掛けたまま、鞘管の上に当て木をしてゴムハンマーなどでドンドンと叩いてやると沈んでいきやすくなります。
土嚢袋が地面に着地してしまった段階で次の鞘管(1m)を継ぎ手を使って接続し、また同じ作業を繰り返して鞘管を地面の中に埋設していきます。
続いては、井戸掘りのSTEP4~6についてお話していきます。