弁利用式井戸掘り機(基本道具)
弁利用式井戸掘り機は、DIYで打ち抜き井戸を掘るといったらこの道具というぐらいメジャーな道具です。
具体的な使い方は、以下の動画を見るとよく分かると思います。
こんな感じで水で満たされた鞘管の中にその井戸掘り器を突っ込み、井戸の底を突くと弁が開き水と一緒に砂や小石が筒の中に入っていきます。
その後、筒内部にある砂や水などの重みで弁は閉じ、筒の周りに空けられた小さな穴から水だけが流れ出すため、砂や小石だけが筒の中に残るという仕組みになっています。
採掘スピードはゆっくりですが、大きな石などがなければこの井戸掘り器だけで、約6~8メートルぐらいの深さまで井戸を掘っていくことが出来ます。
弁利用型井戸掘り機の作り方(費用;3000円程度)
この弁利用型井戸掘り機は、水道用の塩ビパイプやゴム板などを組み合わせることによって簡単に作ることができます。
基本的な構造は上の図のような構造になっています。
私が作った井戸掘り機の場合、よくネットで見かけるような先端の金属刃は付けずに、先端の弁と井戸の底までの距離が最小(約1~2cm)となるように設計しました。
こうすることによって、効率よく井戸の底の砂を井戸掘り機の筒の中に導入することができるようになり、一度の投入で大量の砂や小石を巻き上げることができるようになりました。
ちなみに何本か飛び出しているビスは、砂の重みで弁が下側に飛び出してしまわないようにするストッパーの役割を果たしています。
なお、弁の開口面積も大きければいいというものではなく、私の場合、ゴム製の弁の約半分だけが開く条件が一番良く砂を巻き上げられました。
また、井戸掘り器が3M以上になってくると取り回しがしにくくなるため、井戸掘り器の先端に溜まった土を取り出しにくくなります。
そこで、下の図のように先端が折曲がるような構造にする事で、筒を簡単に傾けられるようにしてあります。
弁利用型井戸掘り器のメリット・デメリット
弁利用型井戸掘機のメリットはなんといっても安く井戸掘り道具を手に入れられるという点です。
自作しなければならないのは少し面倒ですが、たった3000円で井戸掘り道具を手に入れられるというのは一番のメリットだと思います。
この井戸掘り器のデメリットは井戸が掘れるスピードが遅いという点です。
特に井戸の底の地層が硬い粘土層のような場合、この弁利用型の井戸掘り器ではなかなか歯が立たず、一日に数cmしか掘れないということもあります。
井戸掘り器の先端に金属刃を付けている人が多いのは、この粘土層の粘土を金属刃で砕きながら効率良く井戸を掘るためなのだと思います。
最近では、ヤフオクやアマゾン等で金属製の筒で作られた弁利用型井戸掘り器販売されているようですので、そういったものを利用するというのも一つの手だと思います。
井戸掘り器以外に良く使った道具
DIYで井戸掘りをするのであれば、上の写真に映っているぐらいの道具が必要になってくると思います。
また、井戸を掘る時に大量の水も必要なので、水道が近くにあるととても便利です。
次のページでは、市販品として購入またはレンタルできる井戸掘り器についてお話していきます。