急に井戸水が出なくなってしまった・・・
井戸ポンプの故障か、それともそのほかに原因があるのか?
井戸掘りを自分でした人ならともかく、井戸の設置を業者に頼んでやってもらった人の場合、その原因の見当すらつかずに困ってしまいますよね・・・。
井戸水が出なくなる理由は、単に井戸ポンプが壊れるということだけではなく、地下水位の変動や寒波によるもの、そして井戸そのものに異常がある場合も考えられます。
そこで今回は、急に井戸水が出なくなる原因とその対処法について詳しくお話していきます。
井戸水が出なくなる主な原因
井戸水が出なくなる主な原因は以下の通りとなります。
地下水位の変動
夏は出ていたのに、冬になったら水の出が悪くなり、水は出るが間欠的に空気が出てを繰り返すようになった。
そんな場合は、季節毎に変動する地下水位が原因かもしれません。
基本的に夏の方が地下水は上昇する事が多く、その状態ではうまく水を吸い上げることが出来ていたのですが、冬になり地下水位が下がると、夏と同じ量の地下水をポンプでくみ上げようとしても、そこにある地下水は少なくなっているため、地下水ではなく空気を吸い上げてしまいます。
そして、しばらく空気を吸い上げると井戸の中に地下水が染み出してきて、井戸ポンプが井戸水を汲み上げ始める。
これを繰り返している可能性があります。
基本的に井戸や井戸ポンプの故障ではありません。
対処方法としては、地下水量を確保するために井戸の径を大きくしたり、井戸をあと1~2m深く掘ったり、今よりも汲み上げ能力の小さなの井戸ポンプに交換する事で改善が可能です。
ただ、手間と費用がかかりますので、そのまま使い続けるかどうかは自分自身で判断してください。
凍結
真冬の寒波がやってきたタイミングで急に井戸水が出なくなった場合、井戸ポンプや配管内の井戸水が凍結して水が出なくなることがあります。
一般的な塩ビパイプの井戸水配管にはグレー色の断熱材が巻かれているので、比較的温暖な地域では井戸水が凍ることはあまりありません。
ですが、数年に一度の寒波などがやってきて、外気温が氷点下になっている時間が長勝ったりすると、パイプのが凍ってしまい、蛇口をひねっても井戸水が出てこないことがあります。
こうなった場合、パイプの中の凍った井戸水が溶けて井戸水が出てくるまで、しばらく放置しておくしかありません。
寒波による井戸水の凍結を防ぐためには、蛇口を少しだけ空けてチョロチョロと水を流し続け、常に暖かい新鮮な井戸水を流してパイプ内の温度を氷点下以上に保っておくのが有効です。
井戸設備の異常
年中を通して安定して井戸水が出ていたのに、徐々に井戸水の出が悪くなってきた場合は、井戸設備の異常が考えられます。
例えば、井戸ポンプを設置してから2~3年経ってこの症状が出た場合、井戸の中に埋まっている給水管の先端にあるストレーナーの詰まりや、砂こし器のメッシュに砂などがつまっている可能性があります。
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その他にも、近所で工事が行われた後なども、その振動で井戸の中の砂が舞い上がり、ストレーナーや砂こし器が詰まることもあるようです。
この場合の対処方法としては、ストレーナーや砂こし器の砂を取り除けば、これまでの通り井戸水が出るようになります。
給水管の破損
井戸ポンプを設置してから10~20年経ってくると、井戸ポンプの故障が発生しやすくなってきます。
これまで10年以上ずっと井戸水が出なくなることがなかったのに、どういうわけか井戸水が急に出なくなった場合は、一度給水管を疑ってください。
特に、寒波などがやってきて急に気温が下がったタイミングで井戸水が出なくなってしまった場合、凍結によって給水配管に亀裂や小さな穴ができてしまった可能性があります。
少し難しいことなのですが、給水管(井戸の穴からポンプまでの配管)に空気が入り込めるぐらいの隙間やピンホールのような小さな穴が空いてしまうと、たったそれだけでも井戸ポンプは井戸水を吸い上げられなくなってしまいます。
この場合、配管に穴が開いているのに水漏れもない(給水管は負圧のため、配管の中に空気が入っていくだけ)ですし、井戸ポンプも動いている音がしているでしょう。
凍結防止のため給水配管には断熱材が巻かれていると思いますが、経年劣化によって断熱材がボロボロになってしまい、それが原因で配管が凍結して配管にクラックができたりします。
修理方法としては、ピンホール程度の小さな穴であればシリコンシーラントなどの接着剤をピンホールに垂らしてやれば、すぐに井戸ポンプが井戸水を組み上げられるようになります。
ただ、ピンホールの位置を特定するのは困難です。
井戸から井戸ポンプの間で、ピンホールができそうな配管の継手部分などに順番に接着剤を垂らしていき、井戸水がしっかりと出るようになったらOKという感じで作業を進めていくのがいいでしょう。
凍結などで完全に配管が破損している場合は、その部分の配管を新しいものに取り替えてあげます。
寒波を過ぎた頃に急に水がでなくなった(配管の破裂)り、しばらく待たないと井戸水がでてこなくなった(ピンホールの発生)という場合は、給水管の不具合を疑ってみてください。
井戸の詰まり
長期間井戸水を井戸から吸い上げていると、湧き出た地下水が井戸の底面の砂を巻き上げ、それが井戸の底に堆積していって、井戸の底面が上に上がってくることがあります。
井戸の水深が浅くなると吸い上げられる地下水量も減ってくるので、この場合は井戸のメンテナンスが必要です。
具体的には、井戸の中に溜まった砂をエンジン付きポンプなどで水と一緒に吸い上げます。
井戸によっては2~3年に1度はこのような井戸のメンテナンスが必要な場合がありますので、井戸ポンプや井戸設備に異常がなかった場合は、井戸そのものを疑ってみてください。
井戸ポンプの故障
そして、井戸水が出なくなる原因で一番多いのは、やはり井戸ポンプの故障です。
井戸ポンプを設置してから10年以上経過しているような場合、井戸ポンプの故障も視野に入れて原因追求をしていきましょう。
井戸ポンプが故障した場合の最も簡単な対処法は、ポンプ本体の交換です。
最近では、ヤフオクなどで1万円程度で安い井戸ポンプ(浅井戸用)などが手に入るようになりました。
実際にその格安井戸ポンプを使ってみたところ、音がうるさいなど多少のデメリットはありましたが、思っていた以上にいい感じで水を汲み上げてくれます。
浅井戸の場合、下記の井戸ポンプの設置方法を理解すれば自分でも簡単に交換することができると思います。
実際に我が家でも井戸水が出なくなりました・・・
自分で井戸掘り&井戸ポンプの設置をしてから約半年が立ちました。
年明けから急に井戸水が出たり出なかったりするように。
その時の様子がこちら。
おそらく冬場は地下水位が下がり、その影響が出ているものと思われます。
しばらくすると安定して水が出るようになるので、しばらくこのまま様子を見ようと思います。
最後に一言
今回は、急に井戸水が出なくなる原因とその対処法についてお話しました。
自分で井戸掘りをした場合は、簡単に原因を特定し、それに対処することが出来ると思いますが、ほとんどの場合、業者の人に頼んで井戸掘り、井戸ポンプの設置してもらっていると思います。
業者を呼んだときに、だいたいこの記事で紹介した井戸水が出なくなる原因を頭に入れておくと、業者の人の話が理解できるようになります。
また、深さが数メートルぐらいの浅井戸の場合に限って言えば、井戸ポンプを自分で交換するのはそこまで難しいことではありません。
DIYが得意な人は一度自分で交換することを検討してみるのもいいと思います。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!