【DIY井戸掘り】浅井戸ポンプを自分で設置する具体的な方法

自分で井戸を掘った後は、井戸ポンプの設置です。

井戸ポンプは構造が簡単なので、仕組みさえ理解すれば自分で簡単に取り付けることが出来ます。

ただ、ちょっとしたノウハウを知らないがゆえに数日間どうして水が出ないのかアタフタしてしまったりすることも事実です・・・。

そこでこの記事では、ヤフオクで落札した中古の浅井戸用ポンプを取り付ける具体的な方法について、詳しくお話しています。

なお、井戸ポンプを取り付ける前に行う地面に深い穴をあける(井戸を掘る)方法については、こちらの記事が参考になると思います。

>>【完全保存版】素人1人でも出来るDIY打ち抜き井戸掘りマニュアル

井戸ポンプ設置に必要なものまとめ

まずはじめに、井戸ポンプをDIY設置するために必要なものについてお話していきます。

井戸ポンプ

今回はDIYで掘った掘り抜き井戸(深さは約6m)に井戸ポンプを設置していきます。

井戸水の使い方としては、家庭菜園への散水や夏場の水遊びなどで毎日そこそこの量を使うことが想定されたので、手動ではなく電動タイプの井戸ポンプがほしいということになりました。

ただ、予算に限りがあったため新品を購入するのではなく、ヤフオクで中古の浅井戸ポンプを探すことにしました。

今回の井戸ポンプ選定にあたって考慮した5つのポイントについて、以下に詳しくまとめておきます。

ちなみに、井戸ポンプのことについてあまり詳しくないという人は、こちらの記事を先に読んでおくのがいいと思います。

>>【メリットとデメリット】井戸ポンプの種類と選び方まとめ

【選定ポイントその1】揚水量

まず井戸ポンプを選ぶにあたって、どのくらいの水量が必要かということを検討する必要があります。

私の計画では井戸水をお風呂や洗濯、庭の水やりから、エアコンの室外機や太陽光パネルへの散水などにも活用しようとしています。

その中でも一番多い量の水を使うのはお風呂です。

一回あたり150Lを10分ぐらいで溜めたいということから、ポンプに求められる揚水量は15L/min程度ということになりました。

【選定ポイントその2】圧力スイッチ

もう一つ井戸ポンプに大切な機能は、モーターを自動でON/OFFするための圧力スイッチがあることです。

圧力スイッチ付きの井戸ポンプであれば、井戸水の蛇口を開いた時に井戸ポンプが勝手にONになり、蛇口を閉じると自動でOFFになります。

井戸ポンプを選定する時は、このような自動でポンプをON/OFFしてくれる機能がある物を選んだほうがいいでしょう。

例えば、下図のようにモーターの下側(横側)に比較的大きなタンクがある物は、圧力スイッチ式の井戸ポンプです。

給水ホースを井戸ポンプに接続

それに対して、圧力スイッチ式の井戸ポンプよりも値段は高いですが、インバーター式の井戸ポンプというものもあります。

インバーター式の井戸ポンプ

出典)【川本ポンプ】カワエース 浅井戸用自動ポンプ 250W NF2-250SK [NF2-250SK]|ONLINEJP

インバーター式の井戸ポンプは、モーターのON/OFFを自動で制御してくれるだけではなく、インバーター回路でモーターの回転数を制御できるので井戸水の吐出量を調整できることから、省エネかつ圧力タンクも小さく、全体的に小型なのが小型なのが特徴です。

たた、圧力たんの大きな一定速の井戸ポンプに比べて値段が高くなる傾向があるため、今回は予算の都合上、価格の安い圧力タンクの大きな一定速タイプの方法を選ぶことにしました。

【選定ポイントその3】押し上げ高さ

次に井戸ポンプの性能で考慮したところは、押し上げ高さ(井戸ポンプから蛇口までの高さ)です。

今回の場合は、家庭菜園への水やりや庭での水遊びがメインですので、押上高さは特に器にする必要はなさそうです。

ただし、井戸水を2階で使ったり、屋根に載せた太陽光発電の冷却に使ったりするような場合、この押上高さについてもしっかりと検討しておく必要があります。

【選定ポイントその4】吸い上げ高さ

今回DIYで掘ったうち抜き井戸は鞘管を6m入れていますから、井戸ポンプの配管長はだいたい5.5mぐらいになると想定できます。

吸い上げ高さが6m以内であれば、ホームセンターで売られているような安価な浅井戸ポンプで対応することができます。

逆に井戸の深さがそれ以上になってくると、ジェット式井戸ポンプや水中ポンプ式井戸ポンプを検討する必要が出てきます。

深い井戸に井戸ポンプを設置する場合は以下の記事が参考になると思います。

>>【メリットとデメリット】井戸ポンプの種類と選び方まとめ

【選定ポイントその5】定格電圧

家庭用の井戸ポンプには単相100V(一般的なコンセントタイプ)の他にも単相200Vの製品もあったりします。

私の家の外にある屋外用のコンセントは単相100Vですので、井戸ポンプも単相100Vの製品を選びます。

コンセント電圧についてはテスターを使って調べるのが一番確実ですが、以下の方法でも確認することができます。

コンセントの種類と形状 - 200Vコンセント・特殊形状コンセント

出典)コンセントの種類と形状 – 200Vコンセント・特殊形状コンセント|電気設備の知識と技術

【選定ポイントその6】電源周波数

最近の井戸ポンプは電源周波数が50~60Hzのどちらにも対応しているものが多いですが、中古の古いタイプの井戸ポンプの場合は電源周波数が片方にしか対応していない製品がありました。

今回のようにヤフオクなどで古いタイプの井戸ポンプを購入する場合は、電源コンセントの電源周波数をチェックして、その周波数に対応した井戸ポンプを選ぶようにしましょう。

電源周波数についてもテスターを使って調べるのが確実ですが、ざっくりと西日本と東日本という区分けで確認することも可能です。

電源周波数地域(50Hz地域/60Hz地域)について - お知らせ:シャープ

>>電源周波数地域(50Hz地域/60Hz地域)について|SHARP

上記の条件を考慮して、条件を満たした井戸ポンプをヤフオクで探してみたところ、National製の浅井戸ポンプPG-203A(15000円)を見つけました。

低価格で手に入れた浅井戸ポンプをDIY設置

気になるこの井戸ポンプの仕様をチェックしてみると・・・

PG-203A(National)の仕様

先ほどまでに挙げた全ての条件をクリアしていることがわかります。

早速この井戸ポンプを落札して、自宅に届くのを待つことにしました。

コンクリートブロック

井戸ポンプの下の土台にはコンクリートブロックを4つ(2個づつ2段積上)使用しました。

ホームセンターなどで130円/個で購入できますので、準備しておきましょう。

サクションホース

井戸ポンプにつなげて使うサクションホース

井戸水を汲み上げるためには、井戸の底にある井戸水があるところまで給水配管を下ろす必要があります。

専門業者の場合、長い1本物の塩ビパイプなどを使いますが、入手するのも運搬するのも素人には困難でした。

そこで今回はホームセンターなどで簡単に手に入るサクションホース(VSサクションCL型、内径32mm、400円/m)を6m程購入して使うことにしました。

これは今回準備した井戸ポンプの給水側の接続口は25A(内径25mmの塩ビ管VP25などが接続できる)なので、VP25の塩ビ配管の外形が約32mmということもあり、このサクションホースを塩ビパイプに挿入してホースバンドで締め付け接続できるということも考慮して決定しています。

サクションホースの内径

井戸ポンプ接続に使うVP25塩ビ管の外径

フート弁(逆止弁)

井戸水が落ちてしまわないようにするフート弁(逆止弁)

基本的にフート弁(逆止弁)は手動井戸ポンプの場合に吸い上げ側配管の先端に取り付けて使うもの(長期間井戸水を汲み上げない時に吸い上げ配管内の井戸に水が戻ってしまうことを予防するもの)となります。

内部にゴム製の弁があり、井戸ポンプが動作すると井戸水と一緒に弁が持ち上げられて開きますが、井戸ポンプが停止した際、バネの力と配管内の井戸水の重みで弁が自動的に閉じるという仕組みになっています。

フート弁を分解したところ

フート弁が空いたり閉じたりする

今回は電動井戸ポンプを設置するということだったので基本的にフート弁は不要だったのですが、井戸ポンプを手動に交換するということも前提にフート弁も取り付けておくことにしました。

井戸ポンプの給水配管に接続するサクションホース

サクションパイプに取り付けられるフート弁は25mm(内径)のもの(取付部外径は32mm)で、価格は1200円程度でした。

ステンレスホースバンド(3個)

ステンレスホースバンド

サクションホースとフート弁(井戸の底側)、そしてサクションホースと塩ビ配管(井戸ポンプの給水接続口側)を接続するために使うのがステンレスホースバンド(23~40mm、200円/個)です。

このホースバンドを使えば、マイナスドライバーや六角レンチなどでサクションホースと配管を強い力で締め込む事ができます。

また、後ほど解説しますが、サクションホースの先端位置を固定する際にも必要になってきますので、全部で3個準備しておく必要があります。

塩ビパイプパーツ(鞘管上部取り付け分)

事前のDIY井戸掘りで地面に埋め込んである鞘管(VU100)の上部に取り付けるVU異径継手(インクリーザ100✕40、約250円/個)も準備しておきましょう。

井戸ポンプの給水配管に接続するサクションホース

コーキング剤

サクションホースと鞘管に取り付けたインクリーザの隙間を塞ぐためにコーキング剤(隙間を埋めるための接着剤のようなもの)が必要です。

私の場合は、家に余っていたバスコークを使いました。

ホームセンターに行けば、バスコークやシリコンコーキングなど色んな種類のものが数百円程度で売っていますので、適当なものを準備しておきましょう。

塩ビパイプ配管と蛇口(給排水配管分)

井戸ポンプの接続口(メスねじ)は、塩ビパイプ配管(オスねじ)が接続できるような形状になっています。

例えば、今回使用した浅井戸ポンプの場合、吸込管と吐出管は25A(内径25mm)の塩ビパイプの給水配管が接続できる規格になっています。

井戸ポンプへの接続部は、以下のような塩ビ配管パーツ(TS継手バルブソケット TS-VS25、約70円/個)を取り付けることができます。

井戸ポンプの吸込管、吐出管に取り付けられる塩ビパーツ

これに挿入して取り付ける塩ビパイプの直管は、以下のようなVP25(330円/m)が使えます。

井戸ポンプの設置に使う塩ビパイプ(VP25)

吸込み側配管はこのVP25管に先ほど紹介したサクションホースをつないでホースバンドで締め付け固定する形になります。

吐出側配管については最終的には水道の蛇口を取り付けることになるのですが、水道の蛇口部分は水の流路径(配管内径)が13mmのものが主流で安価に手に入れることができます。

井戸ポンプ設置に使う水道の蛇口

このような蛇口を取り付けていくためには、配管を内径25→13~16mmぐらいに変えていく必要があります。

例えば、塩ビ直管VP25をVP16に変換するために以下のような継手ソケット(TS-S25✕16、約80円/個)を使っていきます。

配管の内径を変更する塩ビパーツ

そして最終的には、蛇口を取り付ける部分は以下のような給水栓ソケット(TS-FS16✕13、約70円/個)を取り付けます。

井戸ポンプの配管に蛇口を取り付けるために使うパーツ

これらの部材を組み合わせていけば、井戸ポンプの吸込み側と吐出側の配管を作り上げることができます。

塩ビパイプ用の接着剤

塩ビパイプの接着には、上記のような塩ビパイプ専用の接着剤(約400円/個)を使います。

接着方法はとても簡単で、挿入するオス側配管の外側と挿入されるメス側のパーツの内側に接着剤を塗りつけ、配管を挿入して20~30秒ほど手で保持してやればOKです。

一般的な接着剤だとうまく接合できませんので、こういった塩ビパイプ専用の接着剤を準備して使っていきましょう。

シールテープ

ネジ配管接続に使うシールテープ

ネジが切られている配管同士を接続する際に使うのがシールテープ(約70円/5m)です。

オスねじ側にシールテープを4~5巻ほど巻いてから接続することで、接続部からの水漏れを防ぐことができます。

ウォーターポンププライヤー

井戸ポンプ設置で使うウォーターポンププライヤー

配管を締め付けたりする時にウォーターポンププライヤーが必要になります。

ホームセンターなどで1000円ぐらい、お店によっては100円均一などでもで購入することができます。

安価なものでOKですので手に入れておきましょう。

具体的な浅井戸ポンプの設置方法について

ここからはいよいよ井戸ポンプの具体的な設置方法についてお話していきます。

ヤフオク落札から約5日後、待望の井戸ポンプが我が家にやってきましたので、井戸ポンプ設置に必要な部材を購入して、実際に井戸ポンプの設置に取りかかりました。

通常であれば、井戸ポンプの給水配管に塩ビパイプ(継ぎ手なしの一本物)を使うのですが、素人の私には6mの塩ビパイプを手に入れる方法が分かりませんでしたので、今回はこのような排水ホースを使うことにしました。

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ホースの先端には、ホームセンターで売っていたストレーナー兼逆支弁も取り付けて、実際に井戸の中に取り付けていきます。

給水ホースが井戸の底についた状態から約50cm引き上げ、ステンレスバンドなどで固定していきます。

ここで大切なポイントがあります。

それは「鞘管内を完全に密閉する」という事です。

というのも、私の場合この段階でようやく井戸水が出ると思って、急いで鞘管にホースの先端を突っ込んで鞘管の入口の隙間(サクションホースとインクリーザーの間の隙間)をきちんと塞がないままポンプをONにすると、水がちょろっとしか出ずないという状況で、その後数日間は何が原因かを見つけ出すことができるまで相当困ってしまった経験があります。

実は、掘り抜き井戸はポンプのホースを鞘管の中に突っ込んだ後に完全密閉し、ポンプを作動させた時に鞘管内が負圧になるような構造にしておかないとうまく水をくみ上げてくれないような仕組みになっています。

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井戸ポンプが稼働して井戸水が吸い上げられると鞘管内がどんどん負圧になり、その負圧の作用によって鞘管の先端部の水を含んだ層から水を吸い出すという効果が生じてきます。

この鞘管内の負圧作用を利用することで、井戸ポンプはたくさんの水を井戸の底から連続して吸い出せるようになります。

白く見えているのはお風呂用のコーキング剤で、ホースと継ぎ手、継ぎ手と鞘管の隙間をしっかりと埋めています。

井戸に給水ホースを挿入

あとは、吸込み側と吐出側の配管をそれぞれ接続していき、蛇口を取り付ければ完成です。

給水ホースを井戸ポンプに接続

井戸水が出ました

呼び水をして、井戸ポンプの電源を入れ、蛇口を開けてた状態で数分待っていると、ゴポゴポというような音がし始めて井戸水が出てきました。

ただ、この段階ではまだ砂などが沢山出てきていますので、しばらくこのまま出しっぱなしにしておきます。

この時点ではまだ井戸水は少し濁った感じでしたが、数日ほど使っていくとこのような感じで透明な井戸水になり、家庭菜園の水やりやプールなどに使っていけるようになりました。

井戸水のプールで泳ぐ

井戸水の揚水流量の測定

井戸ポンプを設置した日の最後に20Lのバケツを何秒で満たすことができるのかを測定してみました。

蛇口を全開にしたまま、水量が安定するまでしばらく流水した後、このようにバケツに水を溜めていきました。

井戸水の揚水量測定

結果は、96秒。

と言うことは、揚水量は約12L/minということになります。

ポンプの仕様は揚水量が25L/minなので、今の段階ではそれの半分ぐらいしか水が出ていない状態です。

色々と考えてみたのですが、おそらく井戸から湧き出てくる水の量が毎分12Lなので、ポンプの能力がそれ以上あったとしても水をくみ上げることが出来ないようです。

そればかりはどうしようもないため、今回の井戸ポンプ設置としてはここまでにしておきます。

井戸ポンプ保護のため砂こし器を追加

井戸ポンプを使い始めてしばらく経っても井戸水に細かな砂が混じってきてしまうため、砂の噛み込みなどで井戸ポンプを壊してしまわないように、井戸と井戸ポンプの間に砂こし器を取り付けました。

砂こし器を取り付けてから2周間ほど経過したところでどのくらいの砂が溜まったか確認してみたところ、たくさんの砂が砂こし器の中に溜まっていました。

井戸を掘った場所の地質によってはいつまでたっても井戸水に砂が混じってきてしまうということもありますので、そのような場合は砂古式を井戸と井戸ポンプの間に取り付けることをおすすめします。

>>【井戸ポンプ】砂こし器を自作する方法

最後に一言

今回は、中古で手に入れた浅井戸ポンプをDIYで設置する方法についてお話しました。

これからはしばらくの間、井戸から上がってくる砂を取り出すために井戸洗い(水を出し続ける)をして、それから水質検査をしていく予定です。

■井戸水の水質検査をした時の話はこちら
https://idohori.nagoya/idomizu-suishitukensa/

井戸ポンプの設置で大変だったのは、削除んホースや塩ビパイプの部材、蛇口などを揃えていくというところです。

慣れている人なら井戸ポンプの仕様書を読んで必要部材をササッと購入することができると思いますが、始めて水道配管を扱うという人の場合は、そういうわけには行かないと思います。

この場合は、井戸ポンプが到着してから現物合わせで必要な部材を少しづつ購入しながら完成させていくというスタンスがいいのではないかと思います。

この他に井戸ポンプの設置で学んだことは、鞘管(さやかん)の中をしっかりと完全密閉しておかないと、井戸水を連続して汲み上げ続けることができないということでした。

もし、井戸ポンプを設置しても断続的にしか井戸水を汲み上げることができないようなことがあったら、井戸がちゃんと密閉されているかどうか(井戸の中に外気が流れ込んでいくような亀裂や穴が開いていないか)確認してみるのがいいと思います。

ちなみに、これから井戸ポンプの購入を検討している人がいるのであれば、こちらの記事も参考になると思います。

>>【メリットとデメリット】井戸ポンプの種類と選び方、DIY設置方法まとめ

それでは!

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